あすかと過ごした17年間 〜あすかが教えてくれたもの〜



あすか(1991.12.31〜2009.10.5)


あすかが我が家へやってきたのは
あすかが生後8カ月の頃。
犬が欲しくて欲しくて待ち構えていた日々・・・
ある日突然あすかはやってきました。

学校から帰ると見知らぬ動物が・・・
フワフワしたソフトクリームのような動物で
私は当時「シーズー」という犬を知らなかったので
「なんじゃこりゃあー???」という第一印象でした(笑


それからというもの、シーズーの虜に(*´ェ`)
こーんな素晴らしいフルコートにしていました☆
自慢じゃないけど・・・(自慢だけどw
会う人会う人によく誉められていました。
「まぁ随分綺麗ねぇ」
「大人しくていい子ですね」
「配色が素晴らしい・・・」


我がまま一杯!お嬢様!自己中心!
そんなあすかさん、母にもなりました。
(写真)あすか・もも・たく

とにかく我が家そして私にとって
あすかさんは特別の格別で
姉妹のような双子の片割れのような存在でした。
(あすかが聞いたら「はぁ?アンタはシモベよ!」とか言いそうだけど・笑)
どんな時にもあすかがいて、あすか中心にまわっていました。
容姿も最高でしたが性格も最高でした。
顔に似合わずかなりの天然でお笑い系でした。

数々の伝説も残してきました。
一緒にドブに落っこちたこともあります・・・
横断歩道を一人で渡って帰っちゃったあすかさん・・・
食い意地が張ってて食べ物のある所をすごい能力で察知w
散歩しては色んな食べ物を拾って危なかったです(;^_^A
自転車に乗りながらポッキーを食べてたお兄さんについてっちゃった事も・・・
公園に行くとお弁当を広げてるファミリーの所へ一目散。
恥ずかしかったぁ(笑笑

自分を犬だと思っていなかったあすかさんだけど
犬らしい一面もありました。
どんなに寒い真冬でも夜中でも何時間でも
玄関で母の帰りを待っていました。

そしてとっても温厚なあすかさん
沢山の所へ遊びに行き、沢山の犬友さん達と対面しました。


ご近所シー友、みっくんとらーちんと。


ご近所シー友、モグちんと。


ドッグショーでひめちゃんと。


井之頭公園ではなちゃんファミリーと。

晩年は脳梗塞を繰り返しつらい日々が続いたと思います。

2009年9月24日
母が「あすかが死ぬかもしれない」と言うので慌てて駆けつけると
もうグッタリと横倒れ呼吸がチェーンストークスになっていて
すぐに医者に往診を頼み、注射をしてもらいました。
医者には「今日がやま・・・」と言われ
その夜、また発作が来て心肺停止になりましたが
私と母で泣いて名前を呼んだら戻ってきてくれました。

発作は何度も来て何度も危篤になりましたが
その都度名前を呼び体をさすると
気がついたかのように息をふきかえしてくれました。

たくの時の後悔と数年前NHKで放送された「老犬クー太18歳」を見て
私もこのご家族のように最期を見届けてあげたい!と言う思いと
寂しがりで甘えん坊なあすかの事だから出来る限り傍にいてあげたいとの思いで
あすかだけのために、毎日を過ごしました。

寝るときはずっとあすかの体に触って
呼吸が苦しくなると体をさすってあげました。
体をさすると冷たい体が温かくなり
心臓が強く打ち始めます。
命に触れている瞬間でした。

あすかも自分の命が残りわずかなのを薄々気付いていたのでしょうか・・・
夜中に狼のような格好で遠吠えをしたり
夜中ふと目を覚ましてどこか遠くを見つめていました。

でも「もっと生きたい!」という気持ちが強かったあすかは
しんどい呼吸と麻痺した体で必死に生きようとしていました。
あすかは「生きるとこ」をあきらめてはいなかったのです。

見ているとこっちまで苦しくなりそうな程つらそうで
本当にかわいそうでしたが
でもそんな姿になってもあすかが愛しくて
ずっと傍にいてほしくて・・・


ポカリ水が好きだよ!
もっとちょーだい!(2009.10.3)


麻痺して体がしんどい・・・
何度も起き上がって立って寝たがるので
支えてあげて寝たことも・・・(2009.10.3)

最期の前夜、また発作が起きその時は
もう絶対にダメだと母を呼び
母と二人で「あすか!」「よく頑張ったね」
大泣きで見送っていたら
あすかが「そんなに泣くならもうちょっと生きてよ〜っと」
とでも言うかのようにまた舞い戻って来てくれ
その時ばかりは母と「何だったんだろう?」と苦笑しました。

朝が明け、舞い戻った命は弱く弱くなっていきました。
夜7時・・・また発作だ・・・
「もうちょっと頑張って!もう少しでお母さん帰ってくるからね」
必死でマッサージしてあすかを勇気付けました。

母が帰ってきてしばらくした
2009年10月5日午後8時20分
最骨頂の苦しみがあすかを襲い
「死にたくない!絶対に生きてやる!」
全身で体を起こし痙攣したあと
意識を失い呼吸が止まり心臓が止まりました。
もうマッサージもどんなに呼んでも戻ってきてはくれませんでした。
体がどんどん冷たくなっていき舌が真っ白になりました。
「さようなら・・・あすか」
「よく頑張ったね」
「今までありがとう・・・」
せめて苦しかった跡を残すのはかわいそうと
体が硬直する前に丸く整え
体を綺麗に拭き、ブラッシングをしてあげました。
まるで寝ているかのような、可愛い可愛いお顔でした。

その夜は冷たくなったあすかの傍で寝ました。
今まであったかくて動いていた体が
こんなに冷たく硬くなるのかと
生きていることの奇跡を感じました。
それでもあすかの体がまだ傍にいる・・・
それだけでも何だか幸せでずっとこのまま時が止まればいいのにと思いました。

日本中にお友達が居たあすかさん
沢山のお花、お品、メール、お手紙、お電話いただきました。

悩みましたが寂しがりで人間大好きだった我が家の子達でしたので
お寺に預けてあるたくのお骨と一緒にあすかのお骨も家に連れて帰りました。
いずれ私達人間と一緒にお墓に入れてあげたいと思っています。

「生きること」そして「死ぬこと」
あすかが教えてくれた事、遺してくれたものは大きいです。
生きていくことも時にはしんどくてつらい・・・
でも死ぬことのほうがもっとしんどいのだと。
そして二度と時は戻らないということ。
自分の為に生きれないのなら他の誰か大切な人やものの為に生きればいい。
生きている命は限られている。
だから一日一日を大切に・・・
そんな当たり前のことを教えてくれたのはあすかでした。

本当に素晴らしい犬と出会えた運命に感謝しています。
これ以上の子とはもう一生出会えないでしょう。
だから今度あすかと再会したらもう二度と離しません!!


「そんな事より美味しい物おくれ!」
そんな顔してふと帰ってきそうなあすかさん・・・
沢山の思い出と笑顔をありがとう!

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